【概要】
電気工事士は、読んで字のごとく「一般用電気工作物の電気工事を行うために必要な資格」です。つまり、作業者の資格であって、監督者や施工管理者の資格ではありません。実際に道具を持って、工事現場で電気工事を行う人以外には、本来必要のない資格です。
また、家電製品のサービスマンや冷凍機の技術者など、一見「電工」が必要そうな職種でも、電気工事士免許を持たずに仕事をしている人は多いし、違法行為でもありません。なぜなら、電気工事士の守備範囲は、あくまでも「一般用電気工作物の電気工事」であるからです。製品の修理や一部の弱電工事には、この免許は必要ないのです。
ただ、「電気の基礎知識を持っている」ことを証明するには有効な資格であり、実際に施工をしない業界の求人欄にも「電工免許要す、優遇」と書かれていることが多いです。難易度も低いし「とりあえず取っておく免許」としては、トップバッターでしょう。
この資格が要求される職種は非常に広範囲であり、よって人気度も高く受験者の多い資格です。特にビルメンテナンス業や施設管理では、ボイラーや危険物乙四と並んで必須の「三点セット資格」であり、電気工事士免許を所持していないと採用されないことが多いです。
【ハードル】
受験するにあたってのハードルは無く、誰でも受験できます。しいて言えば、実技試験を突破しなければ合格できない資格だということでしょう。実技試験の難易度自体は高くないのですが、とにかく「短時間で確実に」施工しなければならず、このような手先仕事の苦手な人には辛い試験となっています。また、普段モグリで電気工事の見習いをしている職人が何度受験しても実技試験で不合格となるという話も良く聞かれます。なれた人でも我流では突破できません。教科書通りに正しく施工しないと合格は難しく、またその判定基準もシビアなのです。
また、第一種電気工事士の場合、受験は誰でも出来ますが、免許を申請する際に実務経験が必要であり、素人がいきなり第一種を受験しても、合格証はもらえますが免許は申請できません。実務経験を証明するには所属する職場が「電気工事業」の届けを出していることが必要なので、そのような業界で働いていなければ実務経験を証明することも困難です。
ですので、ここでは第二種電気工事士に限ったお話をさせて頂きます。
【超裏技】
皆さん、私の言葉を信じて下さい。第二種電気工事士試験は、簡単です。
①筆記試験編
電気工事士の筆記試験というと、誰でも最初にイメージするのはオームの法則や合成抵抗などの難解な計算問題ですが、計算問題が苦手な人は捨てて下さい。電気工事士試験の計算問題は、数学が苦手な人にとっては結構な難易度ですし範囲も広いので、計算問題(10問程度)を全部正解するのには大きな労力が必要です。であれば、苦手な人は最初からあきらめて他の得意な問題で確実に点を取るべきなのです。計算問題は100点満点中20点程度、この試験は60点程度以上で合格点ですから、他の問題で十分に取り戻せます。最短距離で合格するためには、これくらい思い切った作戦が必要なのです。
なぜ私がこのように言い切るかというと、平成18年度から試験問題の内容が変更となり、カラー写真を見ながら道具や部材を当てるという「カルタとり、紙芝居」みたいな難易度の低い問題が倍増!したのです。このような、ちょっとだけの労力で確実に得点できる問題が、なんと40得点分も出題されるのです!はっきり言って、事前に道具や部材を覚えておけば誰でも得点できる子供騙しのような設問ですので、この手の問題だけは一問も逃さず正解できるように練習して下さい……。
……なぜ練習と表現したかといいますと、このレベルの努力は勉強とは言いません!本屋さんで山積みになっている電工2種の過去問題集を買ってきて、その中の写真を見ながら道具や測定器の名前を言い当てるだけのことなのです。私が言っていることが良くわからない人は、今すぐに電気書院でもオーム社でもいいですから、過去問題集を買ってきて、平成18年以降の問題と、それ以前の問題を比較してみて下さい。いかに「カルタとり、紙芝居」的問題が増えているかが、良くわかると思います。
これらの問題を90%以上正解するための練習は、たいした時間を要しません。お酒に強い人ならビールを飲みながらでも練習できるし、列車通勤の人なら通勤時間中に適当に写真を眺めているだけで、確実に解答できるようになります。くどいですが、これらの問題だけは確実に解答できるように練習して下さい。
それが出来たら、面倒ですが法令問題を少しだけ勉強して下さい。過去問題集の法令部分だけを10年分やっておけば十分です。ここで「大変だなぁ」と思うのは、早合点です。電工の法令問題は何度も同じ問題が繰り返し出題されますし、いわゆる引っかけ問題が少なく難易度は低いです。素直に勉強すれば確実に得点できますし、何と言っても全試験問題の中で法令関連はたった5問ですので、たとえ十年分やったところで50問~100問(以前は午前と午後の試験があったため、過去問数が倍になる)程度です。この程度の問題数を勉強することすら億劫がっていたら、どんな試験も突破できません!ぜひ頑張って下さい。ここでの10得点は合格を手にするためには非常に重要なポイントなのです。
ここまで頑張れば、筆記試験は合格したようなものです。今まで書いた練習と勉強で50点近くを確保できます(写真問題、道具の使用法関連40点+法令10点)。電工の合格ラインは60点ですので、あとは運を天に任せます。いえ、これは冗談ではなく本気で言っています。鉛筆をコロがしてマークシートを適当に塗るだけでも、10点程度は得点できます。なにしろ、問題数はまだ半分程度残っていますから、一般常識で得点できる問題も有るわけですし、10点程度(5問正解)なら何とかなります。
私は上記で筆記試験を合格できると信じていますが、もし合格を確実にしたいのであれば、計算問題の簡単なヤツ(オームの法則や抵抗問題、ブレーカの容量計算など)を2~3問、それと試験の最後に出される「施工図面」の「記号」くらいは答えられるようにして下さい。これらを押さえれば70得点は堅いです。
いかがでしょうか。ずいぶん粗っぽいアドバイスでしたが、これが電気工事士筆記試験を最短の労力と時間で突破する方法です。どうか皆さん私を信じて、このような気楽なスタンスで練習や勉強をして、楽々合格を獲得して下さい!
最後に。電気工事士試験というのは先に書きましたが非常に人気のある資格試験です。受験者数も多く、この受験を支援する商売というのは、非常に利益の上がる商売なんですね。私の個人的所見ですが、一部の通信講座や専門雑誌が「電気工事士試験は難解」「だから、基礎からキチッと勉強が必要」というイメージを、少し誇大化している気がしてなりません。誇大化すればするほど教材が飛ぶように売れますから。初めてチャレンジする人に電気数学の基礎から始まる難解な講座を展開するというのは、ちょっとどうかと思います。高価なテキストを購入して、添削指導料まで払い込み、国家試験の受験料まで支払って、いざ受験当日「勉強不足だから」と欠席してしまう受験者が、かなりの数に上ると想像しています。これって、悲劇だと思いませんか?
ここまで読んで下さった皆さんなら、電気工事士筆記試験がどういうレベルのものであり、それを突破するためにはどういう気構えで臨めばよいか、良くわかって頂けたのではないでしょうか?所詮、筆記試験は「実技試験を受けるためのハードル」なんです。満点を取ろうと思えば市販のテキストや専門誌、通信教育の内容通りに勉強しなければダメでしょうが、このハードルは60点得点すれば越えられるのです。そして、本当のハードルは筆記ではなく、実技試験なのです。どうか、氾濫する情報に惑わされて無駄な労力と時間を筆記に費やさないで下さい。労力と費用は、実技試験のために取っておきましょう。
②実技試験編
ただいま急いで執筆です。もう少しお時間を下さい!